ボンジョルノ!
市民オペラ
ボンジョルノ!市民オペラについて
「 ボンジョルノ!市民オペラ」とは、稲城市民オペラが企画したオペラ・プロジェクトであり、東京都とアーツカウンシル東京が2020年に向けて行っているTokyo Tokyo FESTIVALの助成事業の一つとして採択されました。他団体の協力の下、2020 年のオリンピックイヤーの特別公演として、ガエターノ・ドニゼッティ作曲のオペラ「愛の妙薬」を上演いたします。
設立から 6 年目となる稲城市民オペラは、地元稲城市内でのこれまですべてのオペラ公演でチケット完売するなど、地域に密着した堅実な活動を展開してきておりますが、この度オリンピックイヤーに合わせ、広く多摩地域からの日本の市民オペラ文化のワールドワードな発信を目的に、一般参加型の公演を企画し、公益財団法人東京都歴史文化財団による Tokyo Tokyo FESTIVAL 助成対象企画として採択されるに至っております。
オペラは今や日本でも大きな人気を誇るメジャージャンルとなり、国内での年間の上演数は1000 件前後で推移し、特に首都圏のオペラ上演数は世界の主要都市の中でも群を抜いております。
ただ、他のクラシックジャンル同様に、観客層の固定化・高齢化等の課題また地方と都心との乖離等の問題はこのオペラ業界とて回避することはできず、プロ団体を中心に様々な手を打ってきているにもかかわらず、根本的な解決には至っていないのが現状でございます。
ところで、日本で「市民オペラ(市民が運営し、出演するオペラ)」が産声を上げたのは昭和40 年代後半とされており、それ以降全国で徐々に市民オペラ団が立ち上げられ続け、平成初期のピーク時には全国で 50~60 団体、現在でも 30~50 団体が活躍しております。実は「市民オペ
ラ」というものは欧米ではほとんど例がなく、まさに日本独自の文化ということができます。私どもはこの点にヒントを得て、今回のイベント公演を企画いたしました。
今企画には 2 つの特徴がございます。即ち、
1 来場者一般の参加型であること(各種ワークショップあり)、
2 全国の様々な地域のオペラ団及び合唱団との連合による公演であること、
でございます。
これまで閉ざされていた世界をできる限り一般市民に開放することにより、老若男女誰もが自由に足を踏み入れることのできるジャンルに位置づけることを目的とし、かつ今回の企画の趣旨、ノウハウが、この度、共演します多摩全域で活動するオペラ団体(他 2 団体)、地方の
オペラ団体(3 団体)とも共有され、ひいては日本全国で同様の課題をもつ他ジャンルに波及されていくことにも期待しております。
世界からの日本に対する注目度は年々増してきており、2020 年のオリンピックイヤーは日本が全世界の視線を一身に集めることなります。私どもはこのたびの企画を多摩地区から世界に発信することにより、「市民オペラ」という日本独自の文化を世界に認知させ、日本への新たな評
価を得、その外からの評価により、日本人自身が、日本の「市民オペラ」が誇れる文化であるという意識を波及させることが最終的な目的です。今企画が、今後波及すべき流れの貴重な起爆剤の役割を果たせるものと考えております。
稲城市民オペラ
合唱団団長 髙橋 愛也
Tokyo Tokyo FESTIVALとは
「Tokyo Tokyo FESTIVAL」とは オリンピック・パラリンピックが開催される 2020 年に向けて東京を文化の面から盛 り上げるた め、多彩な文化プログラムを展開し、芸術文化都市東京の魅力を伝える取組 です。